旅する日常*きのしたふみの「いくつになっても好きな服を」

ふだん着を楽しむヒトです。157センチ、服や旅、日々の楽しみなどを書いてます

神奈川 「川崎市 岡本太郎美術館」

 

初・生田緑地

軽さの感じられる気候の日、

神奈川県川崎市にある

川崎市 岡本太郎美術館」に

行ってきました。

美術館は、生田緑地という

多摩丘陵を利用した緑地公園内にあります。

すぐそばに「藤子・F・不二雄ミュージアム

もありますが、こちらはまた次の機会に。

地図を見ると、生田緑地の東口から入ると、

岡本太郎美術館はほぼ正反対の

西口近くにあるようす。

初めての場所って、どこに何があって、

どれくらいかかって、という

位置関係や距離感がつかめなくて、

ちょっと不安がよぎりますよね。

園内には、山里の風景や、

子供が遊べる広場がありました。

サクラも散り切って、山々を渡る鳥の声、

そしてもう新緑の季節。

ここはきっと、土日はえらーい人出にちがいない。

途中、「かおりの植物」という小径がありました。

花が香るもの、木が香るもの、葉が香るもの、

実が香るものが小径ぞいに植えられています。

この案内板を眺めていると、

「もしかすると、

ここに何が違う言葉を入れても

気がつかないかも」

と思ったので、入れてみました↓

もう少し寄ってみます。

おわかりだろうか。

はい、違和感なし(気が済んだ)

気持ちよく歩き進んで、

美術館に到着。

案内板も太郎仕様。

階段を上がって、美術館へ。

建物の外観は周りの緑や自然に溶け込む感じ。

販売機で買った入場券を受付で切ってもらいます。

展示室に入るといきなりこう。

泣き出す子がいてもおかしくない

岡本太郎の作品

常設展のテーマは「顔」でした。

何かに似ていると思ったらスポンジボブ

悪い夢に出てきそう。

絵だけでなく、造形や、

デザインした椅子や商業ベースのものも。

苦しむ人たちがそのまま固められた壺にしか

見えないんですが。

バッファローズのデザインも

岡本太郎だったのか!

これはたしか「万博の鍵」。

太陽の塔の設計図。

太陽の塔の内部は、

さいころに見た記憶がおぼろげにあります。

なんかよくわからなくて怖かった印象。

調べてみると「青春の塔」という

名前だったモニュメントなんですが、

これも幼きころ万博跡地の自然文化園に

行くと必ず目にしていました。

banpakuworld.com

これを目にするたびに思うのは、

「・・・バーベキュー」。

よくわからん材料が金串に刺されている、

と思ってました。

岡本太郎の年表コーナー

岡本太郎の両親である

岡本一平岡本かの子についてと、

岡本太郎の年表のコーナーもありました。

少しの知識しかありませんが、

岡本かの子は“苛烈”という言葉が

似合う人だと思います。

執筆に専念するため太郎を柱に縛りつけ、

泣こうがわめこうが意に介さなかったという逸話。

そこまで集中できるすさまじい精神力。

でも、「智恵子抄」の高村智恵子のことを思うと、

男性が作り上げたキレイごとという側面も

あるのかもしれない、とも思います。

 

岡本太郎の年表コーナーで

気になったフレーズ。

「つねに死の予感に戦慄する。

だが死に対面した時にこそ、

生の歓喜

ぞくぞくっとわきあがるのだ。

血を流しながら、

にっこり笑おう。」

縄文時代

それは紀元前何世紀というような

先史時代の土器である。

驚いた。

こんな日本があったのか。

いや、これこそが日本なんだ」

マルチな岡本太郎

絵画、造形、陶芸などの芸術だけでなく、

そういえば本も書いていたし、

スキーもやってたし、CMにも出ていた、

とこのコーナーを見て思い出しました。

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「自分自身が

オモチャなのだから、

自分で、

自分というオモチャを

くるくると使って

遊ぶ。」

岡本太郎の造ったものには、

特に好みのものはありませんが、

この人の持つエネルギーや熱、

“自分自身が自分のオモチャ”という客観性、

今でいう「肉体というアバターを使って

三次元を楽しむ」という感覚が好きです。

第26回岡本太郎現代芸術賞展

常設展示室横の企画展示室には、

第26回岡本太郎現代芸術賞を受賞した

作品が展示されていました。

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わたしの目に最初に飛び込んできたのは、

足立篤史「OHKA」。

第二次世界大戦の日本の特攻飛行機「桜花」を、

当時の新聞紙を使い、実物大で再現した作品。

「我等は勝機伏敵号で撃つぞ!」

「勝たずして何の我等ぞ」

勇ましく鼓舞やガマンをメディアは煽り、

国は庶民に犠牲を強いる。

この構図は今でも変わっていません。

この作品展で一番好きな作品が、

柴田英昭「コラージュ川柳」。

壁一面に、天井までA4用紙が貼ってあり、

よく見るとその紙一枚一枚に、

新聞を切り取ったものが貼ってあります。

たとえばこんなふうに。

「ずんだもち バイオ技術で コッペパン

は?

って感じですが、読んでいくうち

じわじわとおかしみが襲ってきます。

「ひっそりと 太平洋に 水をやる」

うーむ、シュールなのに、美しいともいえる

光景が脳裏に浮かび上がってきますねぇ。

いいですねぇ。

キレイに切り貼りしてない、無造作感もいい。

廃棄寸前の新旧のジャンプを積み重ね、

仏様を掘った作品もありました。

その足元にあった、

江口寿史「すすめ!!パイレーツ」が

連載されていたころのジャンプ。

NISHINO HARUKA「てんとう虫ダルマ」

近づいてみると、

ああ、細かく描きこまれているよーーー

苦しそうだけど、楽しそうだよー

うらやましいよーーー

と、思いました。

平向功一「流氓」(りゅうぼう)

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わたしの肩ほどの高さがある、

連なった二つの何かの箱。

鎖でつないであり、キャタピラが付いています。

外側のディテールが凝ってる~!

中にも何か入っています。

解説を読むと、

新天地を求めてさまよう、

街ごと積み込んだ巨大な移動機械だそうです。

おもしろい・・・

美術館の外には、

万博の太陽の塔のそばにあった(らしい)、

「母の塔」もありました。


今回、

生田緑地は気持ちのいい場所だと知りました。

行き方も距離感もわかったことだし、

また来よう。

www.taromuseum.jp

次に行きたい展示(^^)↓↓

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