幼稚園のときに
仲良くしていたカヨちゃん。
わたしは彼女の家に
遊びに行くのが好きでした。
なぜなら彼女の家には
「ひよこゲーム」があったからです。
きのした0才ごろの写真
「ひよこゲーム」というのは
たぶんわたしが付けた名前。
本当の名前は知りません。
今でもそうだけど、
きのした正式名称を覚えません。
そのゲームは、
タマゴがたくさんあって、
その中にヒヨコが入れてあるんです。
色ごとに分かれているヒヨコを
神経衰弱みたいに当てていく、
というルールだったような。
きのした1才ごろの写真
きのした、ゲームやスポーツの
ルールも覚えられません。
ゲームやスポーツどころか、
人間社会のルールもおぼつかない。
ルール、というものが
本当にわからないのです。
というのもおそらく、
「意味がわからない」から。
ルールって
「なんかしらんけど、こう決まってる」
みたいなのが多いじゃないですか。
その、意味や脈絡がないのが、
わたしには覚えられない。
「なんで?」ってすぐ思ってしまう。
そしてその「なんで?」には
答えがなかったりする。
でも、カヨちゃんちの
「ひよこゲーム」が好きだったんです。
ホントいうと、
ゲームが好きというより
小さいプラスチックのヒヨコが
触りたかっただけなんですけど。
(だからルールを覚えられないし、
覚えるつもりもない、というありさま)
きのした5才くらい
小2のときは
キックベースのルールを知らなくて、
ゲームに参加させてもらえませんでした。
あんまりにもルールを知らないもので、
苦肉の策で担当教師に
「ラインマン」をやるように
言われたんですが、
そのラインの右に入ったらセーフなのか、
アウトなのかがもうわからない。
そもそも「アウト」とは?
「セーフ」とは?さえわからない。
説明も受けたんだけど、
もちろん覚えられないし。
だから、
テキトーにアウトとかセーフとか
言ってた覚えがあります。
実は今でもその感覚が残っていて。
みんなが知ってることを、
自分だけが知らないんじゃないか?
みたいな。
オトナになったらこのアタマの中の
混沌とした感じ、
漠とした感じがなくなるのかなあ、と
思っていましたが、
なんかもうこれ、
持って生まれたものなんでしょうね。